LINE構築代行における『案件の進め方』完全ロードマップ
1.案件初動の動きについてSTEP1:事前準備をするSTEP2:予定やタスクをシートに整理する🔶 2-1.ガントチャートを作るタスクの優先順位を明確にできる相手にアクションしてほしいタイミングを明確にする🔶 2-2.タスク・素材管理シートを整理するSTEP3:設計図を作る🔶 “完成イメージ”が具体的に浮かぶ設計図を作ろう🔶 マインドマップを使って設計図を作ろう🔶 設計図に入れる内容①:目的・コンセプト🔶 設計図に入れる内容②:全体導線🔶 設計図に入れる内容③:LINEの設計LINE構築では初動のスピード感が大切!2.構築提案後の動きSTEP1:アサインされたメンバーでミーティングを行う🔶 案件の全体像を共有してメンバー全員で意思統一しよう🔶 スケジュールの確認とタスクの割り当てを行おうSTEP2:LINEの構築をスタートさせる🔶 プロジェクトの全体像を把握しながら仕事に臨む🔶 “意思入れと選択肢”を意識してコミュニケーションをとるSTEP3:クライアントへ進捗報告をする🔶 こまめな進捗報告でクライアントに安心感を持ってもらおう🔶 リリース直前になったらクライアントとミーティングを行おう現場で重宝されるLINE構築代行者になろう3.リリース後の動きSTEP1:LINEの分析・初期運用を行う🔶 数字まわりのデータを細かく分析する🔶 分析結果に基づいて改善を行うSTEP2:LINEの運用状況をクライアントに共有する🔶 分析結果と改善案はレポートにしてクライアントに見せよう🔶 クライアントからLINEリリース後の状況をヒアリングしようまとめ:最後までクライアントの“良きパートナー”であろう
これからみなさんはLINE構築の現場に足を踏み入れ、仕事を進めていくことになると思いますが、その前に「案件の進め方」を把握しておきましょう。
案件における一連の流れを把握しないまま現場に出ても最終的にクオリティの高いLINEは構築できません。なぜなら、LINE構築の全体像を把握していないと各作業が断片的になりがちだから。
LINEの構築にはシナリオ設計、ライティング、分析などの様々な段階がありますが、それら全てが一つの線で繋がってこそ成果の出るLINEが構築できます。
よって、各フェーズにおける作業の目的を把握しておくことが重要なのです。
そこでみなさんにはLINE構築の全体像を把握してもらうべく、案件の進め方を3つのフェーズに分けて解説していきます。
1.案件初動の動きについて 2.提案後の実際の構築業務について 3.リリース後の動きについて
特に、LINEの構築代行をチームで行う方はしっかりと内容を確認しておいてください。
1.案件初動の動きについて
早速ですが、LINEの構築に向けた事前準備のフェーズについて解説を進めます。
STEP1:事前準備をする STEP2:予定やタスクをシートに整理する STEP3:マインドマップで設計図を作る
STEP1:事前準備をする
まず見積もり終了後、多くの現場ではクライアントと契約書のやりとりや書類の確認作業があることが一般的です。重要事項の見落としがないよう正確に行なっていきましょう。
また、あなたがディレクターとなってチームでLINEを構築する場合はクライアントとのやり取りと同時並行でやるべきことが一つあります。それが、構築メンバーのアサインです。
LINE構築の仕事は案件の規模が大きく、到底一人ではプロジェクトが進められないものも多くあります。そういった場合、一緒に案件を進めてくれるメンバーを集める必要があります。

ただ、このリクルーティングも「LINEが構築できる人」を適当に集めれば良いわけではありません。なぜなら依頼を受けた案件の内容次第でどういったチームを編成するかが変わってくるから。
例えば、チームを編成する上で意識すべきポイントは以下の通りです。
• どれくらいの予算で依頼された案件なのか • どんな専門性が必要とされる案件なのか • 依頼内容を実現するための難易度はどれくらいか
こういった様々な要素を踏まえつつ、最適な人数の確保と人材の選定を行います。どんな人材をアサインするかによってプロジェクトが成功するか否かも決まってくるので慎重に行いましょう。
STEP2:予定やタスクをシートに整理する
続いて、メンバーのアサインと同時並行でプロジェクトのスケジュールやタスクを管理するシートを作りましょう。

▲実際に現場で使用したシート
ワンダフルステップでは、スケジュールとタスク管理のシートが両方入っている『LINE構築シート』を用意しています。
※シートには直接記入はできませんので、ご自身でコピーしてご活用ください。
このLINE構築シートに入っている内容は以下の2つです。
1. ガントチャート 2. タスク・素材管理シート
以降でなぜこの2つが必要なのか、どんな内容を書けばいいのかについてそれぞれ詳しく解説していきます。
🔶 2-1.ガントチャートを作る
1つ目のガントチャートとは、プロジェクトの進捗状況を一目で把握しやすいようにスケジュールや作業担当などを管理した表のことです。

▲実際に現場で使用されたガントチャート
このように横軸にスケジュール、縦軸に作業内容などを細かく配置。各タスクの作業開始日と完了予定日を設定し、帯状のグラフで進捗状況を表示します。
なぜガントチャートを作るべきかというと、クライアントとLINE構築代行者が互いに「いつ何をすべきか常に把握しておくため」です。
情報の整理をしておかないと、やるべき作業を忘れてしまいスケジュールに影響が出る可能性があります。最悪の場合、クライアントが定めたLINEのリリース予定日に遅れてしまうかもしれません。
そうならないためにも、アカウント完成までのロードマップとしてガントチャートを作成し、クライアントに共有する必要があるのです。
LINEの構築開始後、円滑に仕事が進められるかどうかはガントチャートの設計次第だといっても過言ではありません。一目でやるべきことが確認できるよう細かくスケジュールをまとめておきましょう。
タスクの優先順位を明確にできる
ガントチャートを作成しておくと、LINE構築代行者はタスクの優先順位を明確にできるという利点があります。
例えば、あなたが実店舗のLINEを構築することになったとしましょう。実店舗では「新規顧客を集めるための施策」と「既存の顧客にリピートを促すための施策」に分けて、プロジェクトを進行するなんてことも良くある話。
となると、どのタスクを優先して行うべきかが不明確になりがちなんですが、そういった細かいスケジュール管理もガントチャートで整理しておけばプロジェクトを進めやすくなります。

▲上記のシートではやるべきことを2つのフェーズに分けて進捗を管理
クライアントのスケジュール上における都合や要望次第でタスクの優先順位も変わってくるはずです。そういった事情も考慮して、ガントチャートを作る際はタスクの優先順位を明確にしておきましょう。
相手にアクションしてほしいタイミングを明確にする
また、ガントチャートを作る際は「クライアントのアクションが必要なタイミング」を明記しておくことがポイント。
どういうことかというと、LINEを構築するにあたって時にはクライアントに内容を途中チェックしてもらったり、画像や動画などの素材を提示してもらったりすることがあるんですね。
そこで、以下のようにクライアントの担当箇所を記しておくと良いでしょう。

もしクライアントにアクションを求めるタイミングでその都度連絡をしていたら手間がかかるし、相手も他の予定があってすぐに動けないなんてこともあるじゃないですか。
なので、ガントチャートで相手に情報を共有しておくことが重要。スケジュールの明確化・コミュニケーションコストの削減が図れ、スムーズなプロジェクトの進行につながるのです。
🔶 2-2.タスク・素材管理シートを整理する
また、LINE構築シートにはタスクや素材を管理するためのシートをいくつか用意しておきましょう。厳密には案件によって必要なシートが変わってきますが、以下のようなものを用意しておくと良いと思います。
• タスク一覧表…LINE構築のタスクを一覧にしたもの • 素材管理表…画像や映像などを格納するフォルダー •シナリオ内容確認用シート…各シナリオを一覧にしたシート
❶タスク一覧表

❷素材管理表

❸シナリオ内容確認用シート

他にもLINEで配信する動画一覧や診断ゲームの構成案など、あなたが構築するLINEに合わせて必要なシートを用意しておきましょう。
本来ならば、こういった情報共有はその都度クライアントとチャット等でやり取りしなければなりません。ただ、こうしてシートに必要な情報をまとめておくことで、お互い余計な手間をかけずに情報交換ができるのです。
ただ、これはクライアントの要望によっても変わるので要注意。その都度チャット上でやりとりしてほしいと言われた場合などは、相手が希望する手法に合わせましょう。
STEP3:設計図を作る
そして、これから構築を手掛けるLINEの設計図を作っていきます。これは建築物でいうところの図面と同じようなものです。

▲実際に現場で使われた設計図
設計図はLINE構築において心臓のような役割を果たしています。
これをいかに細かく設計できるかどうかでLINEの完成度は大きく変わるので、非常に重要な工程だと覚えておきましょう。
以降で、設計図の役割や具体的な作り方について解説していきます。
🔶 “完成イメージ”が具体的に浮かぶ設計図を作ろう
設計図はクライアントにLINEの完成形を具体的にイメージしてもらえるよう、丁寧に作り込みましょう。以下の設計図は実際に現場で使用したものの一部分ですが、このように画像を使いながら細かく作り上げています。

「あくまでも設計だから...」と手を抜いてしまうのではなく、ここで全てを完成させるくらいの気持ちで進めましょう。設計図が十分に作り込まれていないと、途中で道筋を見失ってしまい、プロジェクトが上手く進まなくなる傾向にあります。
なので設計図を作る段階で構築するアカウントの方向性を固めておきましょう。チームでLINEを構築する場合は必ず設計図を共有して、作業途中で認識のズレが生じないようにしておいてください。
また、設計図は「見積もり金額に対する作業量」を示す指標としての役割も果たします。最初に設計を提示した段階でクライアントに納得感を得てもらえれば、その後も良好な関係で案件を進めやすいでしょう。
よって、設計図は誰が見ても「どんなLINEが出来上がるか」がイメージできるように作り上げることが大切なのです。
🔶 マインドマップを使って設計図を作ろう
では、設計図の具体的な作り方について学んでいきましょう。
設計図を作る際は『マインドマップ』を活用することが効果的。マインドマップとは頭で思い描いているものを図式で表現したもののことで、視覚的に情報を処理できるツールです。

▲マインドマップを使用した設計図
そして、設計図を作る際にマインドマップに記載する情報ですが、主に以下の3つを入れておきましょう。
1. 目的・コンセプト 2. 全体導線 3. LINEの設計
🔶 設計図に入れる内容①:目的・コンセプト
1つ目が「LINEを構築する目的やコンセプト」です。

まず“LINEを構築した先の最終ゴール”を設計図にまとめましょう。依頼内容によってLINEを構築する目的は変わるので、それを設計図で整理します。
例えばパーソナルジムのLINEを構築するとしたら...
• 【目的】→無料体験の申し込みまでLINEで誘導する • 【目的】→サービスの魅力をユーザーに伝える • 【目的】→LINEを活用してサービス成約まで導く
みたいな感じで、マインドマップにまとめてみてください。
そもそもLINEの構築はクライアントの売上を最大化したり、ビジネス上の悩みを解決したりするための手段に過ぎません。ここでLINEアカウントを構築する“真の狙い”を明確にし、方向性を見失わないようにしましょう。
また、目的が整理し終わったら「ペルソナ」を設定します。あまり細かく書き過ぎると見づらいので、マインドマップでは以下のような項目に絞ると良いでしょう。
(※ここでもパーソナルジムのLINEを構築するとして具体例を挙げます。)
• ペルソナの職業や年齢 ex)40代会社員男性,30代女性個人事業主 • 商品・サービスへの関心度合い ex)サービスの存在すら知らない,興味はあるがサービス内容を分かりきってない • どんなことに悩んでいるのか ex)ダイエットがなかなか続かない,引き締まったボディにしたい
「どんな人物がユーザーになるのか」を整理し、ユーザー目線のより良い施策を考えられるようにしましょう。
🔶 設計図に入れる内容②:全体導線
2つ目が「全体の動線イメージ」です。

ここでは「ユーザーがどのようにしてLINE登録に辿り着くのか」「顧客の集客媒体は何を使うのか」を整理しておきましょう。
例えばセミナーの集客にLINEを活用するとして...
1. SNS広告⇨LINE登録⇨ステップ配信⇨セミナーオファー⇨申し込み 2. SNS広告⇨LP⇨LINE登録⇨ステップ配信⇨セミナーオファー⇨申し込み
みたいな感じで、あなたが依頼された案件における「顧客導線の大枠」をマインドマップにまとめておきます。
なぜ動線を整理するのかというと、顧客がどういう心理・モチベーションでLINEに入ってきたかでアプローチの仕方が変わるから。
上記に挙げた例で言えば、SNS広告から直接LINEに登録してくる"1"とLPを経由して教育された状態でLINEに登録してきた“2”では、LINE登録後の訴求内容も変わるのです。
顧客がどんなきっかけでLINEに登録するかを丁寧に整理し、その後どのようにアプローチすれば効果的かを検討していきましょう。
🔶 設計図に入れる内容③:LINEの設計
3つ目が「LINEそのものの設計」で、設計図の主要部分にあたります。

ここでは、さらに以下のような項目に細分化して内容を整理しましょう。
• アンケート • シナリオ配信内容 • リッチメニュー
みなさんには具体的にどのように情報を落とし込むかイメージしてもらうべく「実際に現場で使用した設計図」をお見せしながら解説を進めます。
(※インフルエンサーマーケティング会社のLINEを構築した際の設計図です)
◆アンケート

▲アンケートで聞く項目

▲アンケート回答後のフローなど
このように、アンケート内容だけでなく回答後の流れや未回答者への対応方法も示しておくと良いでしょう。LINEの中でアンケートをどう活用するか、クライアントにイメージしてもらいやすくなります。
◆シナリオ配信内容

▲シナリオに盛り込む内容を書き出す
(※登録後1日目のシナリオ内容)

▲ユーザーの状況ごとに配信内容を整理
(※申し込みがない人向けのシナリオ)
シナリオ配信内容の項目では「どんな情報を盛り込むのか」という点について要点を絞りながら整理しましょう。上記で示した例のように、画像を使いながら配信イメージが提示できるとなお良いです。
また「新規向け」や「申し込みがない人への2周目シナリオ」といったように、ユーザーの状況に合わせて配信内容を細かく設定しておきましょう。
◆リッチメニュー

▲リッチメニューに盛り込む内容を整理

▲デザインの見せ方なども盛り込む
リッチメニューにどのような項目を盛り込むのか、具体的にどのような見せ方(デザインなど)にするのか、マインドマップ上に整理しておきましょう。
以上、実際の設計図における各項目の内容を少しお見せしましたが、これをもとにクライアントと認識のすり合わせをすることが重要です。
もし、デザインの雰囲気やカラーといった細かい点でクライアントとイメージの相違があった場合、後々大幅な修正が必要になる可能性があります。
そうならないためにも、設計図を共有しながら事前に入念なヒアリングを行なっておきましょう。
LINE構築では初動のスピード感が大切!
以上、LINE構築における案件初動の動きについて解説してきましたが、この一連の流れをどれだけスムーズに行えるかが非常に重要です。
案件初動の動き 1. 事前準備をする(ヒアリング・メンバーのアサイン) 2. 予定やタスクをシートに整理する 3. 設計図を作る
理想は、クライアントとの最初のミーティングから3〜4日以内。遅くとも1週間以内には終わらせましょう。
ここでスピード感を持って対応できれば、クライアントのあなたに対する信頼度は一気に高まります。よって、その後も互いに良好な関係を築きながらプロジェクトを進められるようになるのです。
初動でスピード感を持ち、相手の期待値を上回る対応を見せられるようにしましょう。
2.構築提案後の動き
案件初動の動き(クライアントとのミーティング、スケジュール整理、設計図の作成)が終わったら、いよいよLINEを構築するフェーズへと入っていきます。
入念に行った事前準備をもとにしてプロジェクトを進めていきましょう。
今回は、ガントチャートや設計図をもとに「どのようにLINEを構築していくか」をクライアントに提案した後の動きについて、整理していきます
。
ただやるべきことを説明するというよりも、各フェーズでみなさんが意識すべきポイントをお伝えしていくので、どのようなマインドで現場に臨めばいいのか学んでいきましょう。
それでは「LINE構築提案後の動き」について解説を進めていきます。
STEP1:アサインされたメンバーでミーティングを行う
チーム(2人以上)でプロジェクトを進める場合、案件初動の動きが終了したらアサインされたメンバー全員で一度ミーティングを行いましょう。

もしあなたがディレクターを務める場合は、構築メンバー全員のスケジュールを確認してミーティング日を決定してください。以降で、ミーティングは何のために行うのか、どんなことを行うべきかについて解説していきますね。
🔶 案件の全体像を共有してメンバー全員で意思統一しよう
第一の目的は案件の内容をメンバーに伝え、LINE構築の全体像を把握してもらうことです。
「どんな狙いでLINEを構築するのか」「今回求められているアカウントはどのようなものか」をきちんと共有し、意思統一しましょう。
ミーティング後は分担された役割を各々こなしていくことになりますが、当然のことながら最終的に構築されるアカウントは一つです。
各メンバーが勝手なイメージで作業を進めると、途中でイレギュラーが起きる可能性があります。例えば出来上がったシナリオの世界観がクライアントの要望に沿えていなかったり、リッチメニューに重要な項目が含まれていなかったり。
結果的に、後から大幅な修正が必要になることにもなりかねません。
そのため、作成済の設計図を使いながらLINEの完成イメージをきちんと共有することが大切です。

後々「なんか思っていたのと違うな...」とならないよう、イメージの擦り合わせをしましょう。
🔶 スケジュールの確認とタスクの割り当てを行おう
そして、ミーティングにおける重要な作業がスケジュールの確認とタスクの割り当てです。
案件初動で作成したガントチャートやタスクの一覧を共有しながら「どのタイミングで何をすればいいのか」「誰がどの部分の構築を担当するのか」について整理しましょう。
タスクの例
- シナリオの作成
- リッチメニューの作成
- 診断ゲームの企画・作成
- LINEの設定・分析
作業を分担して行うと一人の作業が遅れれば当然スケジュールにも影響が出ます。結果的に納品が遅れてクライアントに迷惑をかけることにもなりかねないので、今後の予定と役割分担はミーティングで明確にしておきましょう。
また、LINEのリリース日をクライアントと決定している以上、メンバーの都合で各タスクの納期を途中で変更することも基本的には難しいでしょう。
よって、ディレクターを務める場合はある程度余裕を持ったスケジューリングをすることはもちろん、各メンバーの事情(本業なのか副業なのかなど)や稼働時間を把握しておくことが理想です。
その上で、各メンバーと話し合いながら無理のない範囲でタスクの割り当てを行いましょう。
POINT
ガントチャートや設計図、ヒアリング動画など、ミーティングで使用する資料は事前にメンバーへ共有しておくことがポイント。そうすることで、ある程度案件に対する理解を持った状態で話が進められたり、細かい点は各自に任せてミーティング時は重要なポイントだけ伝えれば良くなったりします。
STEP2:LINEの構築をスタートさせる
初回のミーティングが終了したら、ガントチャートの計画に沿ってLINEの構築をスタートさせましょう。

LINE構築代行における主な仕事内容
- 市場分析
- シナリオ設計
- LINEの吹き出し・コンテンツの作成
- リッチメニューや画像の作成
- データ分析
チームでLINEを構築する場合は上記のような仕事を分担しながら進めるわけですが、その際に意識すべきポイントをお伝えします。プロジェクトを進めるにあたって非常に重要な考え方なので、必ずおさえてから現場に臨みましょう。
🔶 プロジェクトの全体像を把握しながら仕事に臨む
まずLINE構築の現場において意識してほしいポイントは、常にプロジェクトの全体像を把握しながら仕事に臨むことです。
もう少し分かりやすく言い換えると...
「周りが今どんな状況で、プロジェクト全体はどのように進んでいるか」を気にかけながら自分のタスクに取り組むこと。「自分が任されたタスクさえ完了すればOK」という意識は持ってほしくないんです。
仮に自分の作業が予定より早く終わっても、他の場所ではプロジェクトが難航している場合があります。例えば、LINEの吹き出しは作業が進んでいるけど、コンテンツ作成の進捗がイマイチとか...。
そういった時に「これ、私やっておきますね!」と、仕事を巻き取っていく姿勢が大切なのです。

チームでプロジェクトを進める以上助け合ってほしいからというのもあるんですが、あなた自身の成長が早まるメリットがあるからです。他者の仕事を巻き取るということは、色んな仕事を経験できることを意味しています。
結果的に「LINE構築という仕事がどのようなものか」理解するスピードが早まり、次の現場でさらに活躍できるようになったり、チームをまとめるディレクターとして活躍できるようになったりするチャンスもあるでしょう。
実際にワンダフルステップの受講生で今も現場で活躍しているメンバーは、こういった行動を当たり前のように行っていた人ばかりです。
自分のタスクが完了したらそれで終わりではなく、他人の仕事を巻き取る積極性がある人は現場でも間違いなく重宝されるでしょう。つまり、LINE構築の現場ではスキルだけでなく仕事に向かうマインドが重要なのです。
🔶 “意思入れと選択肢”を意識してコミュニケーションをとる
また、みなさんがより現場で活躍するためにも“意思入れと選択肢”という言葉をここで覚えておいてほしいと思います。
意思入れと選択肢とは、LINE構築の現場で行われるコミュニケーションで意識すべき考え方。プロジェクトをスムーズに進行するにあたり「コミュニケーションが円滑に行えるかどうか」は大切なポイントになるので、以降で説明する内容は必ずおさえてから現場に臨みましょう。
まず“意思入れ”というのは、その名の通り自分の考えを明確に伝えること。
例えば...
「このシナリオ、文字数が多くて読了率下がってしまうのではないでしょうか?」「このコピーがユーザーに刺さらなそうな気がするのですが、どうでしょうか?」
といったように、一LINE構築代行者として自分の考えは積極的にディレクターへ伝えましょう。
そうやって議論を重ねていくことで、最終的に成果の出るLINEへとブラッシュアップできるのです。
ただ正直なところ、これだけだとコミュニケーションとしては70点くらい。というのも、自分の考えを伝えるだけだと相手は「その後どうすればいいか」を考えなければいけないからなんです。
そこで、みなさんにやってほしいことは意思入れにプラスして選択肢を与えること。

例えば...
「このシナリオの文字数が多くて読了率が下がりそうな気がしています。私はあと300文字くらい削って大事なポイントだけ残すか、マガジンにして読んでもらう方がいいと思うんですがどうでしょうか?」
※意思入れ:赤
※選択肢:青
このように、意思表示をした上で選択肢を与えられるとなお良いです。コミュニケーションの質を上げて、プロジェクトを円滑に進めていきましょう。
STEP3:クライアントへ進捗報告をする
そして、LINE構築代行者がプロジェクト進行中に必ずやるべきことが「クライアントへの進捗報告」です。

LINE構築に限った話ではないですが、クライアントワークにおいて委託した業務に関する進捗報告がないと相手は不安に陥るもの。適切なタイミングで報告をし、クライアントに安心感を持ってもらえるようにしましょう。
以降で、どのような進捗報告が理想的かについてお伝えするとともに、LINEのリリース直前で行うべき最終ミーティングのやり方も解説していきます。
🔶 こまめな進捗報告でクライアントに安心感を持ってもらおう
まずクライアントへの進捗頻度ですが、目安としては4〜5日に1回程度行い、こまめに進捗の度合いを伝えると良いと思います。
例えば、WordやGoogleドキュメントなどの文章作成ツールに「〇〇の部分の構築が進捗〜%です」「×月×日にここまで終わりそうです」といったように進捗をまとめ、なるべく細かく現状を伝えましょう。
全体が完成してから報告するのがいけないわけではないですが、クライアントに安心感を持ってもらうという意味ではマメに連絡をいれる方がベターです。プロジェクトが順調に進んでいる状態を随時伝えていきましょう。
🔶 リリース直前になったらクライアントとミーティングを行おう
そして、全体の完成度が85%くらいになったタイミングでクライアントとリリース直前のミーティングを行いましょう。
なぜこのタイミングでわざわざミーティングを行うかというと、頻繁にチャット等で進捗報告をしていてもクライアントが内容をしっかり確認してくれているかどうかは分からないから。
最終報告時に大きくクライアントとイメージの相違が生じていた場合、リリース直前になって大幅な修正が必要になってしまうかもしれません。なので、構築しているLINEが大方完成した段階で、直接説明する機会を設けるのです。

直前ミーティングでは、その場でシナリオ内容をクライアントにテスト配信したり、リッチメニューを触ってもらったりして出来上がったLINEを確認してもらいます。
なぜなら目の前で実際に一つ一つ確認してもらった方が作成意図は伝えやすいし、認識のズレを防ぎやすいから。結果として、チャット等で個別に見てもらうよりも効率良く確実に確認作業が行えるのです。
その上で、クライアントの要望を確認し修正すべき点があればメンバーに共有して対応にあたります。
また、このタイミングで最終的なリリース日を決定するんですが、ここでも重要なポイントが一つ。それは、相手のスケジュールをヒアリングして最適なリリース日を提案するということ。
例えば、直近でクライアントが何かしらキャンペーンやイベントを控えているなら、それに合わせてリリースした方が登録者数も増え成果が出やすいかもしれません。
自分たちの都合でリリース日を決めずに、最後まで相手の状況に合わせた提案を行いましょう。
現場で重宝されるLINE構築代行者になろう
以上「LINE構築提案後の動き」について解説してきましたが、LINE構築代行者として現場で活躍するためにはあらゆる“マインドセット”が重要だとお分かりいただけたと思います。
LINE構築提案後にやること
1. メンバー全員でミーティングを行う
2. LINEの構築をスタートさせる
3. クライアントに進捗を報告する
LINEの構築にあたって必要となるLINE構築スキル・マーケティングスキル・コピーライティングスキルなどは、一朝一夕で身につくものではないかもしれません。
しかし、今回お伝えしたマインドについては“意識次第で”すぐに実践できることも多かったはず。まずは今回学んだ内容を活用し、現場で重宝されるLINE構築代行者を目指しましょう。
3.リリース後の動き
これまで案件初動の対応からLINEをリリースするまでの流れを学ぶと「よし!これでもう現場に出ても大丈夫だ!」と思うかもしれません。でも、ちょっと待ってください。
LINE構築代行者の仕事は、無事に期日通りLINEをリリースしたらそれで終わりではありません。
本講義で解説する「リリース後におけるアカウントの分析・初期運用とクライアントとのやりとり」を一通りこなしてこそ、“プロジェクトが100%完了した”と言えるのです。
具体的にリリース後にはどんな仕事を行えばいいのか、意識すべきポイントは何かを解説していくので最後までしっかり学んでいきましょう。
STEP1:LINEの分析・初期運用を行う
無事LINEのリリースが完了したら、構築したアカウントの分析と初期運用をセットで行いましょう。

「なんでそこまでやらなきゃいけないの?」と思われたかもしれませんが、LINEリリース後1.5ヶ月(4〜6週間)は、初期運用と分析の期間としてLINE構築代行者の仕事に含まれていることが多いからです。
POINT
初期運用・分析の期間は案件の予算や要望によっても変わります。クライアントとの契約時にしっかり確認しておきましょう。
これから現場で行っていることを具体的に解説するので、実際に自分が分析・初期運用するイメージを持ちながら読み進めてみてください。
🔶 数字まわりのデータを細かく分析する
まずは「LINEをリリースした後にどれほど成果が出せているか」を確認すべく、数字まわりの分析をしていきます。
なぜ分析を行うかについてですが、LINEが完成すればそれで仕事が終わりではないから。リリース後に「商品の成約率が上がった」「サービスの申し込み数が増えた」など、数字として成果が出るLINEに仕上げてから最終納品することがLINE構築代行者の役目です。
案件の種類にもよりますが、チェックすべき項目は以下の通り。
分析項目の例 • LINE登録後のブロック率 • アンケートの回答結果一覧 • 流入経路別LINE登録者の人数 • シナリオのタップ率 • LINEマガジンの読了率 • リッチメニューのタップ率 • 個別相談の申し込み率 • その他、広告におけるCPA(※)の数値 など... ※CV(コンバーション)1件あたりにかかった広告費用
例えば、以下の画像は実際の現場で「流入経路別のLINE登録者」を分析したものです。

この事例では、イベント開催日ごと中心に流入者数をはじき出していますが、良くあるのはSNSやホームページ、チラシなどに分けて流入者数を分析するパターン。それによってどこからの登録者が多いか知れることはもちろん、“費用対効果”の高い媒体に広告予算を多く投入することもできます。
つまり、分析がさらに売上を拡大するためのヒントになるのです。
上記に挙げた項目を参考にしつつあらゆる角度からデータを分析し、より成果の上がるLINEへとブラッシュアップしてみてください。
🔶 分析結果に基づいて改善を行う
というわけで、分析した結果(数字)に基づいて次は「改善」を行いましょう。
ただ...ここで注意点が一つあります。それは、リリース直後に「分析→改善」をしても効果が得にくいということ。なぜなら、あまりにもLINEの登録ユーザーが少ない状況で分析を始めてもデータの確実性が低いから。
なるべく母数が多い状態で分析を始めた方がより良い改善に繋がります。目安としてはLINEのリリース後、約100リストに到達したタイミングで各項目の「分析→改善」を行いましょう。

では、具体的にどのように「分析→改善」を行えば良いのでしょうか。ここでは、あなたが「男性向けパーソナルジムのLINEを構築した」と仮定して解説を進めます。
例えば登録後のアンケートを分析した結果、予想以上に女性のユーザーが多かったとしましょう。その場合は、もしかしたら「シナリオが女性向けの訴求になってしまっているかもしれない...」という仮説が立ちます。
よって「シナリオの内容を見直して男性向けの訴求にする」という改善が必要になるのです。
他にも数字を分析した結果タップ回数やマガジンの読了率が悪い場合などに、配信のパターンや順番を変えてみるといった改善方法があります。
何度も繰り返しますが、LINEは作ったらそれで終わりではありません。
ABテスト(※)を行なったりシナリオの変更を行なったりと、仮説と検証を繰り返しながらより成果の出るアカウントへと近づけましょう。
※ABテストとは2つのものを比較するテストで、マーケティング手法の一つ。LINE構築で言えば「シナリオA」と「シナリオB」をどちらも一定期間流して成果の出ているものを採用するなど。
STEP2:LINEの運用状況をクライアントに共有する
そして「リリース後の対応」はLINE構築代行者が勝手に行えば良いわけではありません。クライアントに随時状況を共有しながら進めていきます。

理由は言うまでもないですが、構築を依頼したLINEが機能しているかどうかクライアントは気になっているから。「シナリオは予定通り配信されているか」「リッチメニューは立ち上がっているか」など、自分たちで作ったステップが正常に機能しているかどうかを共有しましょう。
以降では、リリース後におけるクライアントとのやりとりをもう少し深ぼって説明していきます。
🔶 分析結果と改善案はレポートにしてクライアントに見せよう
まずは「LINEの分析結果とそれに基づく改善案」をレポートにし、ミーティングでクライアントに共有しましょう。ミーティングの予定は、相手の都合や分析のスケジュールを踏まえて事前に設定しておいてください。
❶分析結果

❷改善案

▲実際に美容院のLINEを構築した際に使用したレポートの一部
このように分析結果を“見える化”することで、クライアントはどこに改善点があるか一目で分かり、それによって私たちLINE構築代行者側も改善案を提示しやすくなります。
分析結果を細かく報告するとともに「こういった改善を行います」「この部分を改善して納品させていただきます」といった感じで、最終完成までにやるべきことをクライアントに提示しましょう。
ちなみに、案件の依頼内容によってはその後のアカウント運用まで任されることもあります。その場合は、分析結果と改善案の他に今後の運用方針を提示できると良いでしょう。
🔶 クライアントからLINEリリース後の状況をヒアリングしよう
また、リリース後の状況をクライアントにヒアリングすることも重要です。
状況というのは、LINEを通じて商品を購入したりサービスを利用したりする人の属性が、以前から使用する集客媒体と比べて変わったかどうか。
具体的に言うと「商品の成約単価は上がっているのか」や「サービスに申し込む人の熱量は高いか」など。なぜそんなことを聞き出すのかというと、数字面以外の成果が見えてくるからです。

そもそもクライアントには、あなたにLINEの構築を依頼した背景があります。例えばコンサルを商品として持つクライアントなら「もう少しモチベーションの高い人だけに個別相談に来てほしい...」という想いがあるかもしれません。
そこで実際にLINEで“教育”をかけた結果、熱量のある人ばかりが個別相談に来るようになっていれば成功。反対に、以前と状況が変わっていないようであれば、教育のシナリオが失敗している可能性があり改善の余地があります。
つまり、具体的な数字だけでなく「LINEに登録してくれている人」の属性を分析することも、成果が出ているかどうかを見極める重要な指標になるのです。
まとめ:最後までクライアントの“良きパートナー”であろう
以上「LINEをリリースした後の動き」について解説しましたが、ここまでの一連の流れをこなしてLINE構築代行者としての任務が完了です。
リリース後の動き 1. LINEの分析・初期運用を行う
2. 運用状況をクライアントに共有する
そしてこれは余裕があればですが、さらに売上を伸ばす施策を検討してみるのも良いかもしれません。
例えば、初期運用・分析期間に相当する残りの数週間でキャンペーンの開催を提案したり、もともとアカウントを保有しているクライアントなら既存の顧客向けのシナリオを配信したりもできます。
最後までクライアントの良きパートナーとして、成果を出すために手伝えることがないか考えてみましょう。