Lキャスト(L-CAST)とは?
はじめに1.1.Lキャスト(L-CAST)とは?1.2.なぜ今、ライブマーケティングが熱いのか?1.3.オートウェビナーって?オンデマンド配信とオートウェビナーの違い2.1.オンデマンド配信(録画)の特徴2.2.オートウェビナー(予約制)の特徴2.3.それぞれが向いているシーンと使い分けL-CASTを導入するメリット3.1.運営負荷の大幅軽減(録画コンテンツの再利用)3.2.“疑似ライブ”演出による視聴率アップ3.3.詳細な視聴データの分析と改善3.4.Lステップ連携で個別フォロー自動化3.5.ハイブリッド運用も簡単に実現3.6.CPA(獲得単価)削減への効果3.7.学習コンテンツの提供業種・サービス別のL-CAST活用アイデアEC・物販(BtoC小売)美容・健康サービス(フィットネスジムなど)学習塾・オンラインスクール採用・リクルーティング“オートウェビナー”への抵抗感を減らす具体的アプローチ録画コンテンツ制作のハードル“予約”への心理的抵抗まとめ:L-CASTをクライアントに提案するためのポイント
はじめに
1.1.Lキャスト(L-CAST)とは?
Lキャスト(L-CAST)とは、Lステップの拡張機能として開発されたオートウェビナーシステムです。

あらかじめ録画したウェビナーを、あたかもリアルタイム配信のように自動で配信。視聴者は指定された日時の中から都合のいい時間を「予約」し、その時間に視聴することで“ライブ感”を味わいながらウェビナーを受けることが可能です。


ポイント①:Lステップ連携による顧客管理

Lステップ連携により、視聴者の行動履歴やタグ付け情報を詳細にトラッキング。視聴率や離脱ポイントなどに合わせてステップ配信を切り替え、個別フォローを自動化しやすいのが特長。
ポイント②:複数日時設定&予約制
あらかじめ複数の開催日時を用意し、視聴者が都合の良い時間帯を選べるようにすると、参加を断念されにくくなり、結果的により多くの視聴者を獲得しやすくなります。

さらに、日時を限定することで「今しか見られない」という緊張感を演出しやすく、視聴者の集中度やエンゲージメントを高めやすい点も大きなメリットです。
ポイント③:疑似LIVE機能で臨場感を演出

カウントダウンやチャット欄など、あたかも“今まさに配信中”のように見せる演出が可能。録画コンテンツでも離脱率を抑え、成約につなげる仕掛けを組み立てやすいのがポイントです。
1.2.なぜ今、ライブマーケティングが熱いのか?
近年、スマホとSNSの普及、そしてコロナ禍で“おうち時間”が増えたことで、動画配信を視聴する習慣が急速に広まりました。
もともとエンタメ分野中心だったライブ配信が、ECやマーケティングの世界にも本格波及しているのです。
ライブマーケティングが注目される3つの理由
- リアルタイムで質問・反応できる手軽さ
InstagramライブやTikTokライブなど、多くのSNSプラットフォームがライブ配信機能を備え、視聴者の不安を即時に解消できる環境が整いました。
- 期間限定や“今だけ”感の演出
ライブ配信は「この瞬間を見逃したらもう終わり!」という限定感・緊張感を作り出せるため、視聴者はついその場で購買行動に移りがちです。
- 店舗へ行かなくても“臨場感”を楽しめる
コロナ禍を経て、家にいながらショッピングを楽しむ人が増加。アパレルやコスメでも「実際に店舗スタッフやモデルが使っている様子」を配信し、そのまま購入ページへ誘導する流れが主流になりつつあります。
企業事例
事例:ユニクロ(UNIQLO LIVE STATION)
ユニクロは「UNIQLO LIVE STATION」というライブ配信を通じて、商品やコーディネートを紹介しています。特集企画では幅広い年齢層が楽しめるテーマを取り上げ、チャットを使った質疑応答を取り入れることで、配信を見ながらそのまま購入につなげる仕組みが整えられています。

事例:資生堂
資生堂は、TikTokライブを活用して美容法やコスメの使い方を紹介。視聴者の悩みにリアルタイムで回答したり、ライブ視聴特典を設けることで購買意欲を促進しています。

こうした事例が示すように、ライブマーケティングの可能性は今後さらに拡大すると見られています。ただし、一方で「毎回生配信を行う負担」という課題も無視できません。
そこで注目され始めているのが、録画コンテンツを“ライブ配信風”に見せてしまうオートウェビナーという手法です。
オンデマンド配信とオートウェビナーの違い
2.3.それぞれが向いているシーンと使い分け
とはいえ、なんでもオートウェビナーにすれば良いわけではありません。
オンデマンド配信が適しているケースも多いため、「コンテンツの性質や狙いたい効果に合わせた選択が大切」です。
- オンデマンド配信(録画)
いつでも好きなときに視聴可能なため、繰り返し学習や何度も確認したい情報の提供に適しています。ユーザーが自分のペースで学習できるため、定番コンテンツを常設するスタイルと相性が良いです。
オンデマンド配信が向いているもの
教材・マニュアル・FAQ動画
- オートウェビナー
視聴期間・開催日時を限定し、“今しか見られない”という緊張感を演出できる仕組み。集中度や行動率(応募・購入・登録など)を高めたいケースに有効です。
オートウェビナーが向いているもの
キャンペーン・セールス: 商品・サービスの販売促進や新製品ローンチイベント
採用説明会・会社説明: 日程を指定して興味の高い候補者を集めれば、理解度・参加意欲の向上が見込める
研修・スクール講座: ユーザーが“必ずこのタイミングで参加する”意識を持つため、学習効果や定着率も上がりやすい
既存ユーザーへの追加フォロー: オートウェビナーを定期的に実施。既存ユーザーに向けて新機能紹介・活用事例共有・Q&Aなどを行うと、「まだまだ使いこなせていない層」や「最新情報に興味がある層」を取りこぼしにくくなります。
結果として、「いつでも何度でも見られる利便性」が欲しいコンテンツはオンデマンド配信(録画)が向いていて、「きちんと見てもらいたい」「リアルタイムの熱量や限定感が必要」な場面ではオートウェビナーが効果的と言えます。
L-CASTを導入するメリット
以下では、すでに触れてきた「オートウェビナー」の基本特長を踏まえつつ、L-CAST導入ならではの追加メリットや運用面での利点をご紹介します。
3.2.“疑似ライブ”演出による視聴率アップ
(1) ライブ感と視聴モチベーション
常時オンデマンド配信(録画)とは違い、あえて日時を限定することで「今を逃せばもう見られないかも」という緊張感や特別感を生み出します。L-CASTでは、カウントダウン画面やチャット欄などの演出が簡単に設定できるため、録画でも視聴者は“いま配信中”のようなライブ感を味わいながら参加しやすく、結果的に視聴完了率が上がりやすくなります。
(2) キャンペーン性・緊急性の演出
「◯月◯日限り」「ウェビナー終了後30分限定クーポン」など、視聴タイミングに合わせて特典を出す設計がしやすいのもメリット。限定オファーを組み込むと、“後でいいや”と先延ばしにしていた視聴者も、この機会に参加&行動しやすくなります。
(3) 開催日別データ分析・改善
平日夜と週末午前など、複数の開催パターンを試した際に、L-CAST上で視聴完了率や成約率を比較しやすい点も見逃せません。どの時間帯が一番参加率が高いのか、離脱ポイントはどこか、といったデータを取ることでPDCAサイクルを回し、より効果的な配信計画を立てられます。

3.3.詳細な視聴データの分析と改善
オートウェビナーの大きなメリットのひとつが、視聴データを詳細に取得できることです。L-CASTとLステップが連携していることで、下記のような項目を簡単に可視化できます。
- 視聴予約者数・参加率
予約をした人のうち、実際に配信を視聴した人の割合を把握できます。
「どんな告知をしたときに参加率が上がるか?」といった検証に役立ちます。
- 離脱ポイント・視聴完了率
どのタイミングで視聴者が離脱しやすいかを確認できるため、コンテンツの強化ポイントが明確になります。
離脱が多い部分は内容や構成を調整するなど、次回以降の改善に活かしやすいのが特徴です。
- チャットや質問の内容分析
チャット機能を使った際に、どんな質問やコメントが多いかを記録しておけば、ユーザーが本当に知りたい情報を見極めやすくなります。
よくある質問が事前にわかれば、次回ウェビナーの内容に盛り込み、視聴者満足度を高めることが可能です。
- コンバージョンデータとの連動(CVRの把握)
ウェビナー終了後の購入・申し込み状況を、Lステップのタグ管理や外部ECツールと連携して計測できます。
「視聴終了から実際に成約に至る人の割合」がわかるので、広告費や運営コストとの兼ね合いを見ながら施策を最適化しやすくなります。

3.4.Lステップ連携で個別フォロー自動化
L-CASTは、LINE公式アカウントの拡張ツールであるLステップとの連携が前提となっているため、予約受付→ウェビナー視聴→タグ付け→フォローメッセージという流れをスムーズにつなげられます。
- 例)視聴完走者にだけ追加特典を自動送信したり、途中離脱者には「後半の○○は必見です!」と再視聴をうながすリマインドを送ったりと、細やかな分岐シナリオを組みやすい。
- この一連のオペレーションをほぼ自動化できるため、運営側の対応漏れや手動管理の手間を最小限に抑えつつ、ユーザー一人ひとりに最適なタイミングで接触できます。
実例)任意のキーワードを送ると、LINEクーポンが届く仕組み

以上のように、L-CASTはオートウェビナーの特長を最大限活かしながら、LINEという高い既読率のコミュニケーションツール上で細やかな個別フォローまで自動化できる点が大きな魅力です。
業種・サービス別のL-CAST活用アイデア
EC・物販(BtoC小売)
- オンライン即売会
- たとえばアパレルや雑貨を「日時限定のウェビナー」で紹介し、視聴後にすぐ購入ページへ誘導。「視聴を終えたタイミング=購買行動の熱が高い瞬間」を狙うことで、後回しを防ぎやすい。
- 実店舗への送客もOK:視聴後に来店クーポンを自動発行すれば、リアル店舗の集客にも活かせます。
- 新作コレクションの“疑似ライブ発表”
- 本当のファッションショーや商品発表を収録し、オートウェビナーで日時を絞って配信。
- 視聴中にチャットやコメント欄で「サイズは?」「素材は?」といった質問が書き込める設定にしておけば、Instagramライブに近い双方向感を演出できる。
美容・健康サービス(フィットネスジムなど)
- オンラインレッスン→体験来店
- ヨガやパーソナルトレーニングのレッスン動画をオートウェビナー化して、視聴終了後に体験レッスンの申込みフォームを案内。
- Instagramライブで運動メニューを紹介するようなイメージを“日時指定”で再現することで、集中して見てもらい、その場で体験予約につなげやすい。
学習塾・オンラインスクール
- 体験レッスンを“生配信風”にアレンジ
- 録画でもカウントダウンやチャット機能を用い、“ライブ配信中に先生が授業をしている”ような演出で生徒や保護者の関心を高める。
- 視聴後すぐに「◯月◯日の無料カウンセリング予約はこちら」と誘導すれば、学習意欲の高まりを逃さず行動につなげられる。
- 保護者説明会やオープンキャンパス
- 学校や塾の施設案内・講師紹介を疑似ライブで公開 → 終了後に申込みフォームや見学予約を案内。
- 日時を限定しておけば、保護者が「じゃあこの時間に家族で一緒に見よう」とスケジュールを確保しやすく、参加率アップが見込める。
採用・リクルーティング
- 会社説明会×オートウェビナー
- 企業説明・先輩社員インタビューなどを録画しつつ、日時限定で公開することで、本当の会社説明会のような緊張感を演出。
- 候補者が「この時間帯しか見られない」と思うため、しっかり視聴してくれる→ 視聴終了後に選考応募フォームを配置しておけば、そのまま応募へ進みやすい。
- 内定者向け導入研修
- オンデマンドで「いつでも見てね」だと見忘れが多いが、日時を指定しておくと、「◯月◯日にみんなで視聴しよう」と内定者同士で集まるきっかけにもなる。
- 「視聴後に簡単なテストや感想を送る」フローまでセットすれば、入社意欲や理解度を高められる。
“オートウェビナー”への抵抗感を減らす具体的アプローチ
録画コンテンツ制作のハードル
― 外注活用やライブ収録の編集をどう使い分ける? ―
「ウェビナー用に高品質な動画を作らないと、視聴者に満足してもらえないのでは?」と構えてしまいがちですが、成果の良かった既存のライブ配信をそのまま使ってみるなど、身近な素材から始めてOKです。
“予約”への心理的抵抗
― “通知登録”“興味あり”ボタンなどライトな表現に変更 ―
「予約」と聞くと、「時間を縛られる」「正式に申し込むのは重そう」と感じる人が少なくありません。そこで、「通知登録」や「興味あり」ボタン、カレンダー同期など、気軽に意志表示できる仕掛けを取り入れることで、参加ハードルを下げやすくなります。
- 例1:通知登録・フォロー形式 「この枠を確保する」のではなく、“開催直前にプッシュ通知が欲しい”程度のライトな登録にしておくと、“とりあえず押しておいて、都合が合えば視聴”という柔軟なイメージを与えられます。
- 例2:番組表スタイルや“興味あり”ボタン 「いつの回が見たいか一覧から選ぶ」形にすれば、正式な予約というより「後で視聴しやすくなるためのアクション」として捉えてもらえるため、心理的抵抗がぐっと下がるのがポイント。

こうしたアプローチなら、「必ず参加する」ほどの重いコミットを求めなくても、ユーザーが「面白そうだから一応登録しておこう」と思いやすくなるため、最終的には視聴率アップにつながりやすいのがメリットです。
まとめ:L-CASTをクライアントに提案するためのポイント
今回ご紹介したように、L-CASTは「録画でも生配信さながらの熱量を生み出せる」上、Lステップ連携によるフォロー自動化が可能という強みを備えています。
最後に、クライアントにL-CAST導入を提案する際に
押さえておきたいポイントをまとめます。
- “日時限定”のメリットを明確に示す
クライアントが「常時オンデマンドでもいいのでは?」と思う場合は、集中度・行動率・ライブ感などオートウェビナー固有の強みを強調しましょう。すでにSNSライブ配信などの経験があれば「いつでも配信」との違いを理解してもらいやすくなります。
- Lステップ連携で細やかなフォローを自動化できる
「少人数の運営でも効率的に回せます」「人的リソースを削減できます」といったコスト面・工数面のメリットに加え、個々の視聴状況に応じた細かいフォローを自動化できるのが大きな強みです。
- 例)視聴完了者には追加特典を送付、途中離脱者には「後半に重要情報があります」とリマインドメッセージを送るなど、行動履歴に合わせて適切なタイミングでアプローチできる。
- こうした“人手のかかる個別対応”をタグ管理やステップ配信でほぼ自動化できるため、結果的に少人数運営でも高い成果が狙いやすい点をアピールすると効果的です。
- ハードルを下げる言い回し・運用方法を用意
「予約」に対する抵抗感があれば「通知登録」などライトな表現を提案するなど、ユーザーが参加しやすい工夫を事前に提示しておけば、クライアントが「自社でも使えるイメージ」を持ちやすくなります。
うまくいってるzoomセミナーを置き換えてしまうことで売り上げが下がるのでは?という懸念もあるので、足し算的に使うことを提案する。zoomは残しつつオートウェビナーも追加する、今売ってない商品のウェビナーを作るなど。
- 用途・業種の具体例で“自分ごと化”させる
BtoC物販、サービス業、学習塾・セミナー、採用説明会など、幅広い事例を見せて「オートウェビナーはどんな場面でも成果を出しやすい」ことを伝えれば、クライアントが導入後の成功シナリオをイメージしやすくなります。
クライアントが抱えがちな「手間が増えそう」「ユーザーに嫌われそう」という誤解を解きほぐし、少ない労力で高い効果を狙える仕組みだと理解してもらうことが重要です。
本コンテンツを参考に、提案相手の業種・サービスに合ったストーリーや事例を組み合わせながら、L-CASTの強みをわかりやすく説明してみてください。