最初に押さえておきたいシナリオの4つの型

シナリオ設計の有用性

  1. 段階的なセールスの自動化
    1. シナリオを組み込むことで、あらかじめ設計したタイミングや行動に合わせて自動的にメッセージが送られます。これによって、担当者が常に手を動かさなくても、ユーザーの興味を徐々に高めながらセールスを進めることができるため、効率的かつ抜け漏れのないアプローチを実現できます。
  1. 効率的なマーケティング施策 シナリオの途中でタグを付与したり、セグメント分けを行うことで、より細かいアプローチができ、無駄のない施策を実現できます。

登録直後シナリオ

新規に友だち登録してくれたユーザー向けに、
最初のアクションや商品・サービス案内を促すシナリオです。
 
登録直後は、ユーザーの興味がもっとも高まりやすいタイミング。
ここで有益な情報提供とスムーズなセールス誘導を行うことで、
購入や問い合わせなどの行動につなげるチャンスを逃しにくくなります。
 
ポイント
  • ウェルカムメッセージでブランドのコンセプトやメリットを提示
    • はじめに「このアカウントを活用すると、どんな価値を得られるのか」を伝えることで、ユーザーの期待感を高めます。シンプルな言葉でブランドやサービスの世界観を紹介しながら、「登録すると○○が分かる・得られる」という具体的なメリットを合わせて示すと効果的です。
  • 初回特典やクーポンを提示し、一歩先の行動を後押し
    • 登録直後に特典を案内することで、「お得なクーポンを使って購入を試してみる」「無料サンプルを申し込む」といった具体的な行動を起こす意欲を高められます。お得感を打ち出すことで、ユーザーが自然と商品・サービスページへアクセスしやすくなり、コンバージョンも狙いやすくなります。
  • アカウント活用ガイドを提示し、利用ハードルを下げる
    • 「どのメニューから情報を得られるのか」「どこをタップすれば購入ページに飛べるのか」といった具体的な操作方法を案内し、ユーザーが迷わずに行動できるようにします。結果として、離脱率を下げ、効率的に商品の魅力を伝えられます。
  • 顕在層を確実に捉える仕組みを用意
    • 初回メッセージなど、早めの段階から商品ページや問い合わせフォームへの直接リンクを提示すると、意欲のあるユーザーがすぐに行動しやすくなります。また、リッチメニューにもリンクを用意しておくと、問い合わせや申し込みなど必要なアクションを素早く取れるため、購買意欲の高い層を確実に取り込めます。
       

既存ユーザー向けシナリオ

既にLINE公式アカウントを登録しているユーザー向けに、
定期的あるいはタイミングを合わせて情報提供やセールスを行うシナリオです。
 
リピートやアップセルを狙う場合、
あるいはファンとの関係性を継続的に築く上で重要になります。
 
ポイント
  1. 段階的なタグ付け・セグメント 商品・サービスの利用状況や以前のキャンペーン参加履歴から、ユーザーをセグメント分けし、それぞれに最適な情報を配信します。
  1. リピート購入やアップセルの提案 既存ユーザーは商品やサービスへの理解が深いため、関連商品や上位プランなどを提案しやすいです。
  1. エンゲージメントを高める施策 定期的なアンケートやクイズ、限定コンテンツの配信で、ユーザーとのつながりを強化します。

キャンペーン用シナリオ

キャンペーンを実施する際に活用されるシナリオです。期間限定や特別価格、プレゼント企画などを行い、新規ユーザーの獲得や一時的な販売促進につなげます。
ポイント
  1. キャンペーン専用のフロー設計 キャンペーン告知 → 応募フォーム → 結果や特典案内 → フォローアップ、という一連の流れがスムーズになるように、事前にステップを整えます。
  1. 期間・限定性の演出 「先着100名限定」「〇月〇日まで」という形で、具体的な期間や限定数を提示すると参加意欲が高まりやすくなります。
  1. 参加者へのフォローアップ キャンペーンに参加したユーザーをセグメントして、キャンペーン後に次のステップ(商品販売や会員登録など)を促します。

イベント・セミナー向けシナリオ

イベントやセミナー開催時に、 参加者とのコミュニケーションや当日の案内をスムーズに行うためのシナリオです。 事前告知、当日のリマインド、事後フォローまでをまとめて管理できます。
ポイント
  1. 事前告知・リマインド配信 イベント内容や開始日時、場所などをこまめに伝え、参加者を不安にさせないようにします。
  1. 当日の案内やサポート 当日の受付案内や資料のダウンロード方法、トラブルシューティングなどをLINEで送ると、スムーズに案内ができます。
  1. 事後フォローアップ お礼メッセージやセミナー資料の共有、アンケートの送付を行い、今後の継続的な関係につなげます。

まとめ

上記の4つのシナリオは、 LINE公式アカウント運用で多くの企業が取り入れている基本的な型です。
シナリオの目的やターゲットに応じて内容をカスタマイズし、 さらにセグメント配信や自動化機能を組み合わせることで、 ユーザーとの関係を深めながら成果を上げやすくなります。
まずは4つの型を押さえて自社のビジネスに合った形から取り組むと、 効果を実感しやすいでしょう。